このコラム、noteなどの既存サービスを使えば楽だったのですが、このようにホームページの形ではじめたのには理由があります。

価値がつかないものにしたかったのです。


いまの時代、すべてのものに価値が付いてしまいます。

売上、動員数、ビュー数、いいね数、インプレッション数……作品や商品にはスコアがつき、発信にさえスコアがつき、私たちはスコアにまみれて生活している。

そして多くの場合において「作られたそのもの」に触れる前に、このスコアを目にすることになります。

たとえばnoteの文章であれば、記事の上の方に「いいね」が表示される。 そして「いいね」が多いほど、人の目につきやすいところに配置される。

そして、私もまた、その力学から逃れることができない。
いいねが伸びればうれしいし、伸ばすためのテクニックを使ってしまうのです。

たとえば、懐かしい曲がCMで流れてきたとき、あーいまこの曲について書けばアクセス伸びそうだなとか考えてしまう。
そして、気づきと、共感と、Google検索で上位に来るための言葉を散りばめて投稿してしまう。

そんなことばかり繰り返していたら、いつのまにか、文章を書くことそのものを楽しめなくなってしまったんですね。


さらにややこしいことに、いまは情報の届き方がパーソナライズドされています。

興味のある情報を、私が「興味を持っていると自己認識する前」に、各種SNSやメディアが確実に届けてくれるようになってしまった。

こういったゲームルールを前提とした世の中で、情報が人間の脳をハックする形に洗練化されていくのは仕方がないことと思います。

でも一方で、本当にすばらしいものって、そういう次元を超えたところで作られたものなんだよなあとも、心の底から思うのです。

だからこそ、「スコアを稼ぐためには書かない」という場所に自分の身を置きたかった。みなさんに、フラットに、日々考えていることを伝えたかった。分かりづらくても、共感を得られなくても、いま本当に大事だと思っていることを。

そんなことを考える中でたどり着いたのが、古き良きインターネット的な「Welcome to my Homepage」というやつだったというわけです。


でも、数日続けてみて「人の存在を感じないインターネットって冷たいんだな」と感じている自分を発見したのです。

糸井重里さんがほぼ日をはじめた初期「Only is not Lonely」というコピーを付けていましたが、インターネットのニーズの根っこには、OnlyをLonelyにしないというのがあったんだなあと。

社内向けに発信できればいいだけだから、別にそのままでもいいんですけど、この感じのまま置いておくのはちょっとだけ悔しい。

でも、元々のコンセプトが「アンチ数字」だから、数字は使いたくない。

どうしようかな、なにかできることはあるかな、と考えて出てきたアイデアが「本の帯コメント」だったのでした。


このページのコンセプトをあえて言葉にするなら「思考のキッカケを届けたい」ということになるのだと思います。
特に、日々すごく頑張っているけれど、ちょっとしたHOWにたどり着けなくて、前に進めず苦しんでいる人が頭にありました。

そして、誰かに必要な言葉と、あなたに必要な言葉は違うからこそ、人気のコラムを数字で探して読むのではなく、言葉を直感的に選んでほしいと思って、ページを構成しました。

悩んだときに、何気なく見てみたら、いま必要な大事な言葉が自然に見つかるような、そんな場所にしたかった。

だからこそ、この課題を解決するために使うべきツールも「言葉」なのかもしれない。

みなさんの言葉の力をお借りして、言葉を広げていく。
そういう「実験」を、ちょっとしてみたいなと思ったのです。


という経緯での、帯コメントです。

記事に帯コメントをつけられるのは、その記事がTOPに乗っているときのみの期間限定となっています。この内容は誰かに勧めたいなと思ったら、ぜひ機会を逃さずに投稿をしていただければと。
なんか褒めなきゃって思っちゃうかもしれないですが「私には正直何が書いてあるのかよくわかりませんでした」とかが表示されても面白いなーと思っています。

名前は完全に表示用となっておりますので、ニックネームでも空欄でも全然構いません。

また表示されるコメントについてですが、毎日0時にランダムで選ばれる仕組みです。すべての人に同じものが出るようになっているので「みんなも同じものを読んでいるんだなー」という感覚を、ふわっと楽しんでいただければと思います。

ぜひ、「実験」へのご協力、よろしくおねがいします。